避難誘導や安全を保つマチの照明提案

照明探偵団シンポジウム in 仙台(場所:せんだいメディアテーク)
2012年10月6日
宮城大学3回生(当時) 北田友美さん



私は震災当時、そのとき暮らしていたアパートに1人で居ました。TVが突然消え、携帯電話から緊急地震速報の警戒音が鳴ったのでとっさに玄関まで走り、ドアを開けました。するといきなり家がゆっさゆっさと大きく揺れ始めました。突然の出来事に恐怖で泣くことしか出来ませんでした。初めて長期間、水やガス、 電気が使えない状況になり、今まで当たり前に送ってきた毎日がどれほど便利だったのか、またそれらを失ったときにどれだけ不安になるかを実感しました。

私は、街の照明に避難誘導や安全を保つ照明を追加してはどうかと考えました。
安全に避難誘導ができる街路照明の提案
《提案内容》
照明に階層順位を設定し、有事の際には階層順位が低いものから消していく。

《実践例》
階層順位を低い方から「装飾看板」→「安全照明」→「避難誘導照明」と設定。
状況に応じて、「装飾看板」と「安全照明」、または「装飾看板」だけを消すようにする。

《期待できること》
階層を変化させることで、「見やすさ」と「省エネ」に効果を発揮できるのではないか。
照明探偵団シンポジウムin仙台1-2
有事直後にも点灯する照明の併用の提案
《提案内容》
災害による停電から、街路照明が完全に機能しなくなることを防ぐ。

《実践例》
震度の大きさに応じて自動的に点灯する照明や、長時間の停電用としてプロパンガスを利用したガス灯を併用する。

《期待できること》
有事の後も安全に夜を過ごすことができる。
照明探偵団シンポジウムin仙台1-3
照明探偵団シンポジウム in 仙台 について
東日本大震災から約1年半後の2012年10月6日、宮城大学、弘前大学、慶應義塾大学の学生が『照明探偵団シンポジウム in 仙台(場所:せんだいメディアテーク)』を開催し、「震災に強いまちづくり」の提案を行いました。
シンポジウムには世界的な照明デザイナー面出薫氏、パナソニックデザイン社 初代社長 植松豊行氏、色彩工学の第一人者 立命館大学教授 篠田博之氏を迎え、在地の方々と活発な意見交換で大変有意義な場となりました。
照明探偵団シンポジウムin仙台1-1